Google Workspace週次アップデートまとめ(2025年11月28日)
今週のGoogle Workspaceアップデートを振り返ります。GASの権限細分化、ドライブの分類ラベル表示拡大、動画字幕の27言語対応、Meetライブ配信の品質メトリクス拡張の4つをお届け。
今週のアップデート概要
2025年11月28日週のGoogle Workspace Updatesブログで発表された4つのアップデートをまとめてお届けします。開発者向け、エンドユーザー向け、管理者向けとバランスよく揃った週でした。
1. GASの権限許可が細分化対応に
Google Apps Scriptで作られたWebアプリやAdd-onsで、ユーザーがOAuth同意時に必要な権限だけを選んで許可できるようになります。
これまでIDEや未公開アプリでのみ利用できた機能でしたが、公開済みのアプリにも拡大されます。セキュリティの観点ではよい変更ですが、GASを自分で作って使っている方は「うっかりチェックを外してスクリプトが動かなくなる」パターンに要注意です。
2026年1月7日から順次展開予定。
2. ドライブのデータ分類ラベルが一覧で見えるように
Google ドライブのデータ分類ラベルが、ホーム・マイドライブ・共有ドライブ・検索結果など、すべての画面で表示されるようになりました。
これまではファイルの詳細を開くか、ファイル自体を開かないと確認できなかったラベルが、ファイル一覧を眺めているだけで目に入ります。「これ社外秘だったっけ?」と確認する手間が減り、共有前のチェックも楽になりそうです。
すでに展開済み。Business Standard以上のエディションで利用可能です。
3. ドライブ動画の自動字幕が日本語対応
Google ドライブの動画自動字幕生成機能が、日本語を含む27言語に対応しました。
動画をドライブにアップロードするだけで字幕が自動生成されます。文字起こしの手間が減るだけでなく、字幕テキストがドライブ検索の対象になるので「あの動画どこだっけ」問題の解消にも役立ちます。Gemsと組み合わせて会議録画の要約を作る使い方も。
すでに利用可能。すべてのGoogle Workspaceユーザーで利用できます。
4. Meetライブ配信の品質メトリクスが拡張
これは管理者・IT担当者向けのアップデートです。
Google Meetのライブ配信視聴者に関する監査イベントに、拡張された品質メトリクスが含まれるようになりました。これにより、ライブ配信視聴者が体感している品質をより詳しく把握できます。
何が変わるのか
管理コンソールの監査ログで、ライブ配信視聴者のセッションごとに以下のような詳細な品質データが確認できるようになります:
- ネットワーク品質の指標
- バッファリングの発生状況
- 映像・音声の品質スコア
活用シーン
大規模なライブ配信イベント(全社会議、研修配信など)で「なんか見づらかった」というフィードバックがあったとき、これまでは原因特定が難しいことがありました。
今回の拡張で、視聴者側のネットワーク環境に起因する問題なのか、配信側の設定で改善できる問題なのかを切り分けやすくなります。必要に応じてネットワーク設定の調整を検討する材料が得られます。
対象
Enterprise Standard / Plus / Essentials Plus、Education Plus、Frontline Standard で利用可能です。
まとめ
今週は開発者(OAuth)、エンドユーザー(分類ラベル・動画字幕)、管理者(Meet品質メトリクス)とそれぞれに向けたアップデートが揃いました。
特にドライブの動画字幕日本語対応は、社内研修動画や会議録画の活用を考えている組織にとっては待望の機能だったのではないでしょうか。
来週もアップデートがあればお届けします。