Googleカレンダーで招待をブロックしてカレンダースパムを防ぐ
Googleカレンダーで迷惑な招待の送信者をブロックする操作が加わりました。ブロックはアカウント全体に及び、ChatやDriveなど他のGoogleサービスにも波及します。対象範囲、スパム報告との使い分け、解除方法を整理します。
朝いちばんにカレンダーを開いたら、覚えのない予定が入っていました。差出人に見覚えがなく、件名からも用件が読み取れません。削除しても、翌週また同じ相手から届きます。
カレンダーは、既定では招待されるだけで予定が入ります。だからメールの迷惑フォルダのようには防げませんでした。
2026年8月18日付の公式発表で、Googleカレンダーに送信者をブロックする操作が加わりました。
Googleカレンダーのブロックとは何か
ブロックとは、特定のGoogleアカウントからの招待を今後受け取らないようにする操作です。相手が招待を送っても、自分のカレンダーには届きません。
手順は招待そのものから始めます。届いた予定を開き、右上の「その他の操作」(More options)からブロックを選びます。Googleカレンダーでのブロック操作はパソコンから行います。
ブロックすると既存の予定はどうなるか
ここが本記事でいちばん誤解しやすいところです。
公式発表には「the current event is automatically removed」とあります。この current event は、ブロック操作の起点になった予定を指します。Googleアカウントヘルプの表現はもっと明確で、「ブロックするために使った予定を削除する」と書かれています。
つまり、まとめて消えるわけではありません。ブロック操作をしたイベントは自動で削除されますが、その人から以前受け取った他の招待はカレンダーに残るため、手動で削除します。
過去に何件も送りつけられている場合は、ブロックしたあとにカレンダーを見返して、残っている分を自分で片付けることになります。
注意点
この機能でいちばん見落とされやすいのは、ブロックの効き方がカレンダーの外まで届くことです。
Googleカレンダーでのブロックはアカウント全体のブロックリストに追加され、ChatやDrive、Photosなど対応するGoogleサービスにも適用されます。Googleアカウントヘルプには、Meet、Maps、Find Hubなども対象として並んでいます。
逆方向にも効きます。他のGoogleサービスですでにブロックしている相手からのカレンダー招待も、今後はブロックされます。数年前にChatでブロックした相手がいるなら、その人の招待は今後届かなくなる、ということです。心当たりのある方は、一度ブロックリストを確認しておくと安全です。
カレンダーの共有権限は別扱いです。ブロックしても、以前に共有したカレンダーへのアクセス権は残るため、取り消すには共有設定を変更します。「ブロックしたから、もう自分の予定は見られていないはず」と考えると、そこがずれます。
代理人(delegate)にも制限があります。代理人として、ほかの人の代わりにブロックする操作は行えません。上司のカレンダーを管理している立場でも、ブロックは本人の操作が必要です。
スパム報告とブロックはどう使い分けるか
Googleカレンダーのヘルプは、この2つをはっきり分けて説明しています。
心当たりのない相手からの単発の招待はスパムとして報告し、繰り返し招待してくる相手はブロックします。報告した予定はカレンダーから削除されます。繰り返しの予定であれば、その回だけでなく一連の予定がまとめて消えます。
ひとつ条件があります。スパムとして報告できるのは、Googleカレンダーから送られたイベントだけです。他のプロバイダやアプリ、サービスが作成した予定は報告の対象外だと、ヘルプに明記されています。
同じ整理はGoogle Chat、知らない人からのメッセージを制限する設定が追加されましたでも触れました。望まない招待を止める手段は、サービスごとに少しずつ違います。
Googleアカウント以外の相手はどうするか
今回の操作には前提があります。ブロックできるのはGoogleアカウントだけで、それ以外の相手はGmailでメールアドレスをブロックします。
Gmailでブロックすると、その送信者からのメールは以後すべて迷惑メールに振り分けられます。受信そのものが消えるわけではありません。公式発表は、この操作で予定を作成するメールを含めて相手のメールをブロックできると書いています。
カレンダー側でも手を打てます。設定の「予定の設定」(Event settings)を開き、「招待状をカレンダーに追加」(Add invitations to my calendar)へ進みます。ここで「差出人を知っている場合のみ」(Only if the sender is known)を選びます。連絡先に登録された相手、同じ組織の相手、過去にやり取りした相手からの招待だけが自動で追加されます。Googleカレンダーのヘルプも、スパム報告に続く手順としてこの設定を案内しています。
ブロックを解除するには
解除は myaccount.google.com/blocklist から行います。ブロック中のアカウントが一覧で並ぶので、該当する相手の横にある削除を選びます。
ひとつ注意があります。解除してもブロック中に削除された予定は戻らないため、参加したい場合は相手から招待を送り直してもらいます。取引先を間違えてブロックしてしまったときは、解除したうえで一報を入れる流れになります。
対象プランと提供状況
対象範囲はかなり広く取られています。すべてのGoogle Workspaceのお客様、Workspace Individualの契約者、個人のGoogleアカウントの利用者が対象です。エディションによる線引きはありません。
管理者側の作業も不要です。この機能に管理者向けの制御はありません。有効化を待つ必要がなく、展開が届いた利用者から順に使えます。
提供状況は、Rapid ReleaseとScheduled Releaseのどちらも2026年8月18日開始の段階的な展開です。機能が見えるまで最大15日かかります。
なお、2026年8月14日には「招待をカレンダーに自動追加する条件を管理者が制御できる」という別の発表がありました。あちらは管理者が組織全体の既定を決める機能で、今回のブロックは利用者ひとりひとりが特定の相手に対して行う操作です。前者の概要はGoogle Workspace週次アップデートまとめ(2026年8月14日)にまとめてあります。
Kz Point
Kz Point: 業務でやり取りする相手には、ブロックを最初の手段にしないほうが無難です。カレンダーのブロックはChatやDriveにも波及するため、営業メールが1通多かっただけの取引先をブロックすると、後日その相手からファイル共有を受けられない、という事故が起こります。
社外の相手に対しては、まずスパム報告、次にGmail側でのフィルタやアドレスブロック、それでも止まらない相手にカレンダーのブロック、という順番をおすすめします。まったく取引のないスパム業者だと判断できたときだけ、最初からブロックで構いません。
まとめ
Googleカレンダーに、招待の送信者をブロックする操作が加わりました。ブロックした相手からの新しい招待は届かなくなります。
一方で、既存の招待は起点になった1件を除いて残ります。ブロックの効果はカレンダーの中だけで完結せず、ChatやDriveにも及びます。この2点を押さえておけば、使いどころを外しません。
全プランと個人アカウントが対象で、管理者の設定も不要です。カレンダースパムに困っている方は、展開が届いているか自分のカレンダーで確かめてみてください。
参考リンク
- Google Workspace Updates: Managing unsolicited event invitations with user blocking in Google Calendar
- Google カレンダー ヘルプ: Block someone in Google Calendar
- Google アカウント ヘルプ: Block or unblock people’s accounts
- Gmail ヘルプ: Block an email address in Gmail
- Google カレンダー ヘルプ: Report inappropriate calendar invitations & events
本記事はKz classによる解説であり、Google公式の見解ではありません。