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Googleドライブの動画字幕が日本語対応!自動生成で文字起こし作業を効率化

Google ドライブの動画自動字幕生成機能が日本語を含む27言語に対応。動画をアップロードするだけで字幕が自動生成され、文字起こし作業の効率化、ドライブ検索での活用、Gemsとの連携が可能になります。

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要約

Google ドライブの動画自動字幕生成機能が、日本語を含む27言語に対応しました。動画をドライブにアップロードするだけで字幕が自動生成されるため、これまで手作業で行っていた文字起こしの手間が大幅に削減されます。生成された字幕テキストは Google ドライブの検索対象にもなるので、「あの動画どこだっけ?」という場面でも内容から動画を探せるようになります。

何が変わるのか

昨年、英語の動画に対して自動字幕を生成する機能がリリースされていましたが、今回27の言語が追加されました。その中に日本語が含まれています。

動画をドライブにアップロードすると、言語が自動検出されて字幕が生成されます。手動で言語を指定したり、字幕ファイルを用意したりする必要はありません。

対応言語には、アラビア語、中国語(近日対応予定)、オランダ語、フィンランド語、フランス語、ドイツ語、ヒンディー語、イタリア語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、タイ語、ベトナム語など、主要な言語が含まれています。

日本語ユーザーにとって何が嬉しいのか

これまで、社内研修動画や会議録画に字幕をつけようとすると、まず文字起こしをして、それを字幕ファイルとして整形する必要がありました。外部のツールを使ったり、手作業で書き起こしたり、なかなか手間のかかる作業でした。

今回の対応で、日本語の動画をドライブにアップロードするだけで字幕が自動で付きます。もちろん精度は完璧ではないかもしれませんが、ゼロから書き起こすよりは格段に楽になります。

動画の検索性が上がる

ドライブの検索では、自動生成された字幕の内容も検索対象になります。

これが実は大きなメリットです。「プロジェクトAの進捗報告をしていた会議動画」を探すとき、ファイル名だけでは見つけにくいことがあります。でも字幕に「プロジェクトA」という発言が含まれていれば、検索でヒットするようになります。

動画のライブラリが増えてくると、必要な動画を探すのに時間がかかることがあります。字幕による検索は、その手がかりになります。

Gems での活用

生成された字幕テキストを Google の Gems(Gemini の生成AI機能)で要約したり、議事録形式にまとめ直したりする使い方も考えられます。

具体的な流れ:

  1. 会議録画をドライブに保存 → 字幕が自動生成される
  2. 動画を開き、字幕テキストを確認・コピー
  3. Gems に読み込ませて「このミーティングの決定事項をまとめて」「アクションアイテムを箇条書きで」と依頼
  4. 構造化された議事録が生成される

1時間の会議動画を全部見直さなくても、要点を把握できるようになります。字幕の精度が多少荒くても、Gems が文脈を補完してくれることが多いので、十分実用的です。

活用シーン

社内研修・教育動画

研修動画に字幕を付けることで、音声が聞き取りにくい環境でも視聴できます。また、聴覚に障害がある方も内容を把握できるようになります。

これまで字幕作成のコストがハードルになっていた場合、このアップデートで導入しやすくなりそうです。

会議録画のアーカイブ

Google Meet で録画した会議動画をドライブに保存すると、字幕が自動生成されます。後から「あのとき何を話したっけ」と振り返る際に、字幕を見ながら確認できます。

全部の動画を見直す時間がないときでも、字幕テキストを検索して該当箇所にジャンプする使い方ができます。

多言語環境でのコミュニケーション

海外支社との会議動画や、英語の研修動画に字幕を付けて理解を補助する使い方もあります。

ただし、現時点では動画の音声言語と同じ言語の字幕が生成される仕組みです。翻訳字幕(例:英語の動画に日本語字幕)は別の機能になります。

管理者向け情報

組織での利用に関して、いくつか知っておくべき点があります。

デフォルト設定

この機能拡張はデフォルトでONになっています。既存の自動生成字幕の設定がある場合は、その設定が尊重されます。

制御オプション

管理者はドメイン、OU(組織部門)、グループ単位で以下の設定が可能です:

  • 動画アップロード時に自動で字幕を生成(デフォルト)
  • 機能は有効だが、ユーザーが個別にリクエストする方式
  • 自動生成字幕を完全に無効化

セキュリティやコンプライアンスの観点から、機密性の高い動画の字幕生成を避けたい場合などに活用できます。

ロールアウト

すでに利用可能です。すべての Google Workspace ユーザー、Google Workspace Individual、個人の Google アカウントで利用できます。

考えてみると

字幕の自動生成は、一見地味なアップデートに見えるかもしれません。

でも、これまで「動画に字幕をつけるコスト」がネックで、社内の研修動画やナレッジ共有を諦めていた組織もあるのではないでしょうか。自動生成があれば、完璧じゃなくても「まず付けてみる」ハードルが下がります。アクセシビリティ向上の第一歩として、意義は大きいと思います。

Gems との組み合わせは、まだ試行錯誤の段階かもしれませんが、「動画を見る時間がない」ときの要約活用など、新しい使い方が生まれてきそうです。

字幕の検索機能も、動画アーカイブが増えてくると本当に助かる機能だなと感じます。

参考リンク