未読チャット、開かずに確認。Google Chatのメッセージプレビュー機能
Google Chatに、左側メニューから未読メッセージをプレビューできる機能が追加されました。会話を開かずに、ホバーするだけで最後の未読メッセージを確認でき、優先順位をつけて対応しやすくなります。
要約
Google Chatに、左側メニューから未読メッセージをプレビューできる機能が追加されました。会話を開かずに、ホバーするだけで最後の未読メッセージを確認できます。メッセージを既読にすることなく内容を把握できるので、優先順位をつけて対応しやすくなります。すべてのGoogle Workspaceユーザーと個人アカウントで利用可能で、2025年12月中旬までに展開される予定です。
どんな機能か
Google Chatの左側にある会話リストで、太字表示されている未読の会話にマウスを合わせると、最後の未読メッセージがプレビューで表示されるようになりました。
会話を開くことなく、内容をちょっと覗き見できるイメージです。
プレビューを見ただけでは既読になりません。実際に会話をクリックして開いたときに、初めて既読になります。
何が嬉しいのか
チャットツールを使っていると、「どの会話から対応しようか」と迷うことがあります。
これまでは会話を開いて内容を確認する必要がありましたが、開いた時点で既読になってしまいます。「とりあえず確認したけど、後で返信しよう」と思っても、既読がついてしまって相手に気づかれることもありました。
プレビュー機能があれば、既読をつけずに内容を確認できます。
具体的な使い方:
- 未読の会話(太字表示)にマウスカーソルを合わせる
- プレビューで最後の未読メッセージを確認
- すぐ対応が必要なら会話を開く
- 後で対応でよければ、そのままにしておける
優先順位をつけて対応できるのが便利だと思います。
実際の活用シーン
朝の業務開始時
朝、PCを開いたときに複数の未読チャットが溜まっていることがあります。
プレビューで内容を確認しながら、「これは急ぎだな」「これは後でいいか」と判断できます。
緊急対応が必要なメッセージから順に処理していくことができますね。
会議中や作業中
集中して作業しているときに、チャット通知が来ることがあります。
すぐに返信する必要があるか、後で対応してもいいか、プレビューで確認できます。
既読をつけずに内容を把握できるので、「見たなら返信して」というプレッシャーも少し軽減されるかもしれません。
複数のワークスペースを使っている場合
複数の組織のGoogle Workspaceアカウントを使い分けている人もいると思います。
それぞれのアカウントで溜まった未読チャットを、プレビューで効率よくトリアージできます。
使う上での注意点
プレビューで見えるのは最後の未読メッセージだけ
プレビューで表示されるのは、その会話の最後の未読メッセージです。
会話の流れ全体を把握したい場合は、やはり会話を開く必要があります。
スレッド内の詳細は分からない
Google Chatにはスレッド機能がありますが、プレビューでスレッド内の詳しいやり取りまでは確認できません。
「スレッドで何か重要な話が進んでいるかも」という場合は、会話を開いて確認した方がよさそうです。
モバイルアプリでは?
今回の公式発表では、デスクトップ版(ブラウザ版)の機能として紹介されています。
モバイルアプリでも同様の機能が使えるかは、発表内容からは明確ではありません。スマホでの使い勝手は要確認ですね。
既読管理の文化
日本では「既読スルー」という言葉があるように、既読の有無が気になる文化があります。
プレビュー機能を使えば、既読をつけずに内容確認ができるので、「とりあえず見ておくだけ」がしやすくなります。
ただ、逆に「既読がつかないと気づいてもらえたか分からない」という不安もあるかもしれません。
このあたりは、チーム内でのコミュニケーションルールを改めて確認しておくといいかもしれませんね。「急ぎの場合はメンションする」とか「重要な依頼は期限を明記する」とか。
プライバシー面
プレビューを見ただけでは既読になりません。
つまり、相手には「既読をつけずに内容を確認した」ことは分かりません。
これはプライバシー保護の観点ではプラスですが、「確認してもらえたか分からない」という面もあります。
チーム内でどう運用するか、少し考えておくといいかもしれません。
管理者側の設定
この機能は管理者による設定やオンオフの切り替えはありません。
すべてのGoogle Workspaceユーザーと個人のGoogleアカウントユーザーに自動的に展開されます。
エンドユーザー側の設定もなく、デフォルトで有効になります。
2025年11月21日から展開が始まり、12月中旬までに完了する予定です。
他のツールとの比較
Slackにも似たような機能があります。Slackでは、未読のチャンネルやDMにマウスカーソルを合わせると、最新のメッセージがポップアップで表示されます。
Microsoft Teamsも、会話リストからメッセージの一部をプレビューで確認できる機能があります。
Google Chatがこれらのツールに追いついてきた、という感じでしょうか。
主要なビジネスチャットツールでは、こうしたメッセージプレビュー機能が標準的になってきていますね。
考えてみると
確かに便利な機能だと思います。
ただ、「既読をつけずに確認できる」というのは、既読管理に気を使う文化があるからこそ価値がある機能かもしれません。
「とりあえずプレビューで見て、あとで返信しよう」が増えすぎると、返信が遅れがちになる可能性もあります。
結局のところ、ツールの機能も大事ですが、チーム内でのコミュニケーションルールや文化の方が重要だなと改めて思います。
プレビュー機能は便利だけど、頼りすぎずに、必要なメッセージにはちゃんと反応する。そのバランスが大切そうです。