Google Sheetsの散布図が系列ごとのx軸に対応:Excelの複数x系列も保持
Google Sheetsの散布図で、データ系列ごとに独立したx軸を割り当てられるようになりました。Microsoft Excelとの取り込みと書き出しでも複数x系列の設定が保持されるため、条件のそろわないデータを1枚のグラフで比べやすくなります。
Google Sheetsの散布図が、系列ごとに別々のx軸を持てるようになりました。2026年7月29日のGoogle Workspace Updatesで、データ系列ごとに独立したx軸を割り当てた散布図を作成できるようになったことが発表されています。あわせて、Microsoft Excelとの互換性も改善され、取り込みと書き出しのどちらでも系列ごとのx軸設定が保たれるようになりました。
何が変わるのか
これまでのGoogle Sheetsの散布図は、1つの共通のx軸をすべての系列で共有する形でした。横軸の値がそろっているデータなら困りませんが、系列ごとに測定した条件が違う場合は、同じグラフに重ねて描くのが難しい状態でした。
今回の変更で、系列ごとに固有のx軸を割り当てられるようになります。Googleの発表では、それぞれのデータ系列を固有のx軸に対応づけられる(map separate data series to their own unique x-axis)と説明されています。
もうひとつの変更が、Microsoft Excelとの互換性です。これまでは系列ごとのx軸を持つ散布図をGoogle Sheetsへインポートすると、追加の設定が落ちていました。今回の対応により、取り込みと書き出しのどちらでも設定が保たれます。Googleの発表では、プラットフォームをまたいでファイルをやり取りしても、設定が正確に保持されるとしています。
コンボチャートの強化との違い
2026年7月20日に発表されたコンボチャート(複合グラフ)の強化と混同しやすいため、違いを整理しておきます。コンボチャートは、共通のx軸の上で系列ごとにグラフの種類を変える機能です。棒グラフと折れ線グラフを1枚に載せる使い方が代表例になります。
今回の散布図は、グラフの種類ではなくx軸そのものを系列ごとに分ける機能です。系列ごとに設定を変えられる点は共通していますが、変える対象がまったく違います。
どんな場面で効くのか
効果が出やすいのは、横軸の値がそろわないデータを並べて比べたい場面です。
たとえば、店舗ごとに営業日数の違う売上データを扱う場面があります。A店は月初から、B店は途中の開店から記録を始めた場合、日付の並びはそろいません。系列ごとにx軸を分けられれば、それぞれの実測値をそのまま1枚のグラフに載せられます。
もうひとつは、Excelとのファイル交換が残っている組織です。取引先から受け取ったExcelの散布図をGoogle Sheetsで開いたとき、軸の設定が落ちると、数値は同じでもグラフの意味が変わって見えます。取り込み時に設定が保持されれば、確認や作り直しの手間を減らせます。Google Sheetsで編集した結果をExcel形式に戻して渡す場面でも、同じ利点があります。
管理者と利用者が確認すること
管理者向けの制御項目はありません。Googleの発表では、この機能に管理者側の設定は用意されていないとされています。
利用者側も特別な設定は不要です。散布図を作成するときに、系列ごとのx軸を指定できるようになります。操作の詳細は、Googleのヘルプセンターにあるグラフの追加と編集の案内を確認してください。
ロールアウトと対象範囲
Rapid Releaseドメインでは、2026年7月29日から最大15日かけて段階的に展開されます。Scheduled Releaseドメインでは、2026年8月14日からの展開です。こちらも表示までに最大15日かかります。
対象は、すべてのGoogle Workspaceのお客様と個人のGoogleアカウントです。特定のエディションに限定された機能ではなく、Google Sheetsを使う幅広い利用者に関係する変更と見てよいでしょう。
使うときの注意点
1つ目は、展開の時期です。Scheduled Releaseドメインを使っている組織では、本記事の公開時点ではまだ機能が出ていません。メニューに見当たらない場合は、展開の完了を待ってください。
2つ目は、グラフの読みやすさです。系列ごとに違う横軸の範囲を1枚にまとめると、どの点がどの系列に属するのか分かりにくくなります。凡例を明示し、必要なら系列ごとに色や形を分けてください。読み手が取り違える余地を残したままでは、せっかくの機能が逆効果になります。
現時点では、画面上での見え方までは公式に示されていません。系列ごとの目盛りがどう表示されるのか、取り込んだファイルで設定がどこまで保たれるのかは、実際の画面で確かめるのが確実です。重要な資料については、開いたあとに値の範囲を確認しておくと安心です。
まとめ
Google Sheetsの散布図が系列ごとのx軸に対応したことで、条件のそろわないデータを1枚で比べられるようになりました。Microsoft Excelとの互換性も改善され、取り込みと書き出しの両方で設定が保たれます。
管理者側の準備は不要で、対象も限定されていません。Scheduled Releaseドメインでは展開を待つ必要がありますが、Google Sheetsでデータを可視化する場面では選択肢が1つ増えるアップデートです。
参考リンク
- Google Workspace Updates: Create and import scatter charts with multiple x-series in Google Sheets
- Google ドキュメント エディタ ヘルプ: グラフを追加、編集する
本記事はKz classによる解説であり、Google公式の見解ではありません。