Google Sheetsで箱ひげ図を作成可能に。Excelの箱ひげ図も保持
Google Sheetsが箱ひげ図に標準対応しました。生データを選ぶだけで四分位や外れ値を自動計算し、Excelの箱ひげ図も取り込み時に保持されます。対象と展開日程を整理します。
Google Sheetsで、箱ひげ図(box and whisker chart)をそのまま作れるようになりました。2026年10月22日のGoogle Workspace Updatesでの発表です。
数値の生データを選ぶだけで、Sheetsが四分位や外れ値を計算してグラフにします。対象はすべてのGoogle Workspace顧客と個人のGoogleアカウントで、管理者の設定はありません。
箱ひげ図で何がわかるのか
箱ひげ図は、データがどのように散らばっているかを1つの図で示す統計のグラフです。平均値だけでは見えない、ばらつきの大きさや極端な値の有無を読み取れます。
たとえば支店ごとの受注単価や、担当者ごとの対応時間を並べると、どこにばらつきがあるのかを比べやすくなります。私たちKz classは、平均の比較だけで判断しがちな会議資料に、ばらつきの視点を足せる機能だと見ています。
Sheetsが自動で計算する値
範囲を選ぶと、Sheetsが次の値を自動で計算します。補助の数式を用意する必要はありません。
| 計算する値 | 意味 |
|---|---|
| 最小値・最大値 | データの下端と上端 |
| 第1四分位・第3四分位 | 小さい順に並べたとき、下から25%と75%の位置の値 |
| 中央値 | 小さい順に並べたときの真ん中の値 |
| 平均値 | すべての値の平均 |
| 外れ値 | 他から大きく離れた値 |
四分位の計算方法は「含む(inclusive)」と「除く(exclusive)」から選べます。内側の点、外れ値、平均のマーカー、平均の線は、それぞれ表示と非表示を切り替えられます。
Excelとの互換性の改善
Excelの箱ひげ図は、Sheetsへ取り込んでも消えなくなりました。従来は、箱ひげ図を含むExcelファイルを取り込むと、グラフがまるごと削除されていました。
今後は、データの参照範囲、計算、書式を保ったまま取り込まれます。逆方向にも対応し、Sheetsで作った箱ひげ図はExcelへ書き出すと、編集できる箱ひげ図になります。Excelのファイルを取引先とやり取りする組織では、グラフを作り直す手間が減ります。同じ流れの改善は、株価チャートへの対応や3D棒グラフの取り込み対応でも続いています。
管理者の作業と利用者の操作
管理者の作業はありません。公式発表は、この機能に管理者向けの設定はないと明記しています。
利用者は、ヘルプセンターの「グラフを追加・編集する」の手順でグラフを挿入し、グラフの種類から箱ひげ図を選びます。種類の一覧での表示名は、機能が展開された環境で確かめてください。
対象と提供状況
対象は、すべてのGoogle Workspace顧客と個人のGoogleアカウントです。展開の日程は次のとおりです。
| リリース種別 | 展開開始 | 展開速度 |
|---|---|---|
| Rapid Releaseドメイン | 2026年10月22日 | 段階展開(機能が表示されるまで最大15日) |
| Scheduled Releaseドメイン | 2026年11月6日 | 段階展開(機能が表示されるまで最大15日) |
Scheduled Releaseのドメインでは、展開が始まるのは11月6日からです。
注意点
段階展開の間は、同じ組織の中でも利用者によって表示の時期がずれます。社内に案内するときは、11月下旬までは見えない人がいる前提で伝えます。
四分位の「含む」と「除く」は、どちらを選ぶかで箱の位置は変わる場合があります。Excelで作った図と数値を突き合わせるときは、両方の計算方法をそろえます。日本語の画面での項目名は、公式発表に記載がありません。
よくある質問
導入前に出そうな疑問を2つ取り上げます。
無料の個人Googleアカウントでも使えますか?
使えます。公式発表は、すべてのGoogle Workspace顧客と個人のGoogleアカウントを対象としています。
以前に取り込んだExcelファイルの箱ひげ図は戻りますか?
公式発表は、今後の取り込みで箱ひげ図が保持されると説明しています。過去に取り込んで消えたグラフが戻るかどうかについては、記載がありません。必要なら元のExcelファイルから取り込み直します。
まとめ
- Google Sheetsが箱ひげ図に標準対応し、生データから四分位・中央値・平均・外れ値を自動で計算する
- 四分位の計算方法(含む・除く)や、外れ値・平均の表示を切り替えられる
- Excelの箱ひげ図が取り込み時に保持され、Sheetsからの書き出しも編集できる形になる
- 対象はすべてのWorkspace顧客と個人アカウントで、管理者の設定はない
- Rapid Releaseは10月22日、Scheduled Releaseは11月6日から、最大15日かけて展開する
次の一歩として、手元の売上明細を支店別に並べ、箱ひげ図で平均とばらつきを見比べてみてください。
出典: Google Workspace Updatesの公式発表
参考リンク
- Google Workspace Updates: Create box and whisker charts in Google Sheets
- Google Docs Editorsヘルプ: グラフの追加と編集
本記事はKz classによる解説であり、Google公式の見解ではありません。