セットアップ中にMicrosoftのユーザーとデータを取り込み可能に
Google Workspaceのセットアップ中に、Microsoftアカウントのユーザーとメール・OneDriveファイル・予定・連絡先・タスクを取り込める機能が正式版になりました。最大10ユーザーの上限やプラン条件、手順を解説します。
Microsoft 365からGoogle Workspaceへ移行するとき、最初にぶつかるのがユーザーアカウントの作り直しとデータの移し替えです。従業員ごとにアカウントを作り、メールやファイルを手でコピーする作業は、人数が少なくても意外と手間がかかります。
Googleは2026年9月11日、Google Workspaceのセットアップ中にMicrosoftアカウントからユーザーと業務データをまとめて取り込める機能の正式版(GA)を発表しました。2026年5月のベータ版から対象データが広がり、移行作業の大部分をセットアップの流れの中で済ませられる構成になりました。
セットアップ中に何を取り込めるか
セットアップ中のインポートでは、Microsoftのユーザーに加えて、メール、OneDriveのファイル、カレンダーの予定、連絡先、タスクをGoogle Workspaceへコピーできます。
ベータ版ではセットアップ中に取り込めるのはユーザーだけで、メールやファイルは管理コンソールのデータインポートツールで別途取り込む必要がありました。今回のGAでデータの取り込みがセットアップフローに統合され、ユーザー作成からデータ移行までを1つの流れで進められます。
なお、取り込み対象は上記の種類に限られます。SharePointのサイトデータやTeamsのチャネル履歴などは、公式発表の対象に含まれていません。
利用条件
この機能にはいくつか前提条件があります。
まず、ドメインの確認とMXレコードの有効化が完了した後にだけ利用できます。取り込みはバックグラウンドで実行されるため、移行の完了を待つ間もセットアップ作業は中断しません。
プラン面では、Flexible Planでのみ利用できます。Annual/Fixed-Term Planで契約している場合は、取り込みの前にライセンスの追加が必要です。
対象はすべてのGoogle Workspace顧客です。
管理者向けの機能で、エンドユーザー側で行う操作はありません。
取り込みの手順
手順は、Microsoftのビジネスアカウントへグローバル管理者の認証情報で接続し、取り込まないユーザーやデータの種類を選ぶだけの2ステップです。
接続に使うのはMicrosoft側のグローバル管理者アカウントです。除外する対象がなければ、そのまま次へ進みます。
10ユーザーを超える場合
自動で取り込めるのは最大10ユーザーまでです。
11ユーザー以上を移行する場合は、ヘルプセンターに記載された別の手順を使います。従業員数が多い組織では、あらかじめ移行計画を立てて進める形になります。計画の立て方は中小企業向けのGoogle Workspace導入・移行ガイドが参考になります。
管理者が確認しておきたい点
- ドメイン確認とMXレコードの有効化が済んでいるか
- 契約プランがFlexible Planか(Annual/Fixed-Term Planの場合はライセンス追加)
- Microsoft側のグローバル管理者の認証情報が手元にあるか
- 取り込みたくないユーザーやデータの種類がないか
ベータからの変更点
2026年5月13日のベータ発表では、セットアップ中に取り込めるのはユーザーのみでした。メール、予定、連絡先、OneDriveのファイルは、セットアップ後に管理コンソールのデータインポートツールで取り込む構成です。
GAではこれらのデータ取り込みがセットアップフローに統合されました。対象の表現も変わり、ベータ時点のエディション列挙から「すべてのGoogle Workspace顧客」になっています。
ベータは2026年4月28日開始の長期展開でしたが、GAはRapid ReleaseとScheduled Releaseの両ドメインで提供開始済み(Available now)です。
中小企業での使いどころ
従業員10人以下の組織がMicrosoft 365からGmail・Google Drive中心の環境へ切り替える場面に向いた機能です。ユーザー作成とメール・ファイルの移行をセットアップの中でまとめて終えられるため、移行作業だけで数日つぶれる心配が減ります。
一方、11ユーザー以上の組織や段階的な移行計画が必要なケースでは、この機能だけでは足りません。その場合は導入・移行ガイドやヘルプセンターの別手順を確認してください。
移行元がMicrosoftではなくDropboxのようなファイルサービスの場合は、別の仕組みが必要です。DropboxからGoogle Driveへの移行機能については別記事で解説しています。
まとめ
Google Workspaceのセットアップ中に、Microsoftアカウントのユーザーとメール・OneDriveファイル・予定・連絡先・タスクを取り込める機能が正式版になりました。手順はMicrosoftのビジネスアカウントへ接続して除外対象を選ぶ2ステップで、取り込みはバックグラウンドで進みます。
利用できるのはドメイン確認とMXレコード有効化の完了後で、自動取り込みは最大10ユーザー、Flexible Plan限定という条件があります。
対象はすべてのGoogle Workspace顧客で、管理者がセットアップ中に実行する機能です。
11ユーザー以上の移行や詳細な計画が必要な場合は、ヘルプセンターの別手順か導入ガイドを参照してください。
参考リンク
- 公式発表: Seamlessly import your team and data from Microsoft to Google Workspace during setup(Google Workspace Updates)
- Import business data during setup(Google Workspace Admin Help)
- ベータ発表: Small businesses can now seamlessly import users from Microsoft to Google Workspace(Google Workspace Updates)
出典: Google Workspace Updates 公式発表
本記事はKz classによる解説であり、Google公式の見解ではありません。