Google管理コンソール、管理者ロールの期間限定付与に対応
Google管理コンソールで、スーパー管理者がユーザー・グループ・サービスアカウントに管理者ロールを期間限定で付与できます。期限到達で自動的にアクセスが取り消されます。事前定義期間とカスタム期限を解説します。
「管理者ロール・期間限定」といった検索ニーズの裏には、恒久的な権限付与への漠然とした不安、つまり本当のニーズが隠れていることが多いものです。短期プロジェクトのためだけに、担当者へ恒久的な管理者ロールを付与した経験はないでしょうか。
プロジェクトが終わっても、権限を手作業で取り消すのを忘れてそのまま残ってしまう。外部監査対応や休職者の代理対応でも、同じことが起きがちです。
2026年9月23日付の公式発表で、Google管理コンソールに管理者ロールを期間限定で付与する仕組みが加わりました。
何が変わったのか
Google管理コンソールで、スーパー管理者がユーザー・グループ・サービスアカウントに対して、定められた期間だけ管理者ロールを付与できます。
有効期限に達すると、そのロールで付与されたアクセス権は自動的に取り消されます。取り消し忘れを防ぐために管理者が手作業で対応する必要はありません。
恒久的な特権付与を減らすことで組織のセキュリティリスクを抑え、短期プロジェクトや従業員不在時のカバレッジ、外部監査といった一時的な特権管理にかかる手間を軽減する狙いがあります。
私はGoogle Workspace導入支援の相談の中で、「一時的にだけ権限を渡したいが、取り消しを忘れそうで不安」という声を実際に何度も聞いてきました。今回のような自動取り消しの仕組みは、その不安への直接の答えになります。
既存の管理者ロール機能を置き換えるものではなく、恒久的なロール付与自体が廃止されるわけでもありません。用途に応じて、恒久的な付与と期間限定の付与を使い分ける形になります。
割り当てできる対象と制限
割り当てできるのはスーパー管理者のみです。一般の管理者(スーパー管理者以外のロールを持つ管理者)が、この期間限定ロールを他者へ割り当てることはできません。
組織のプライマリ管理者には割り当てできません。プライマリ管理者は永続的なスーパー管理者権限が必須であるため、期間限定での付与対象から除外されています。
グループへの付与にも条件があります。対象にできるのは組織内のセキュリティグループのみで、メンバーシップクエリで自動更新される動的グループには割り当てできません。ふだん動的グループでメンバー管理をしている組織は、この点でつまずきやすいので注意してください。
設定方法
ロールを割り当てる際、スーパー管理者は次のいずれかを選べます。
- 事前定義期間(例:30日など)
- カスタム期限(任意の日時を指定)
事前定義期間はよくある利用パターンをあらかじめ用意したもので、カスタム期限を使えば、プロジェクトの終了日や監査期間の終了日など、実際のスケジュールに合わせて有効期限を細かく指定できます。ただし、カスタム期限で指定できるのは最大1年までです。1年を超える長期の代理管理を想定している場合は、期限到達後に改めて付与し直す運用を見込んでおく必要があります。設定の詳細な手順は、後述の管理ロール割り当てガイドを参照してください。
対象とロールアウト
対象はすべてのGoogle Workspaceカスタマーです。エディションによる制限はありません。
Rapid Release domainsとScheduled Release domainsの両方で、公開時点(2026年9月23日)から既に利用可能です。段階的な展開の具体的な開始日は公式発表に記載がなく、両ドメインとも公開と同時に使える状態として案内されています。
こんな場面で使える
期間限定ロール付与は、恒久的な特権付与を避けたい次のような場面を想定した機能です。
- 短期プロジェクトの担当者に、期間中だけ特定の管理権限を渡す
- 従業員の休職・長期不在中、別の担当者に一時的なカバレッジ権限を渡す
- 外部監査対応のために、監査期間だけ監査人へ必要な権限を渡す
これらは公式発表が挙げている想定例であり、実際の運用は各組織の権限設計に合わせて検討してください。ただし、管理コンソールの実際の操作画面での検証は行っておらず、日本語UIでの表示名までは確認できていない点は前提として押さえておいてください。
管理者ロール・セキュリティ関連では、Google Workspace管理者パスワードリセット通知が全ロールに拡大という発表もありました。あわせて、組織内の管理者権限の見直し・監視体制を点検する機会にするとよいでしょう。
まとめ
Google管理コンソールに、管理者ロールを期間限定で付与する仕組みが加わりました。
- スーパー管理者が、ユーザー・グループ・サービスアカウントに期間限定でロールを付与できる
- プライマリ管理者には割り当てできない
- 有効期限に達すると自動的にアクセスが取り消される
- 事前定義期間(30日など)またはカスタム期限を選べる
- すべてのGoogle Workspaceカスタマーが対象で、両ドメインとも既に利用可能
恒久的な特権付与を減らしたい組織にとって、権限管理の選択肢が広がるアップデートです。
出典: Google Workspace Updates 公式発表
参考リンク
本記事はKz classによる解説であり、Google公式の見解ではありません。